2022.05.24 Tuesday
古い家の押入れの土壁に貼られていた大正時代の新聞は、今回の工事で皆が興味深く眺めたものの、剥がされることなくその上には新しい板壁の木枠が作られていった。そして、その上には新しい壁材が貼られてしまうので、この古い新聞はやがて全く見えなくなる。次に人の目に触れる可能性があるとすれば、部屋が再度改修されるか取壊される頃、おそらく50年〜100年先のことになるだろう。
これと同じような古い形跡が別の部屋にもある。それは、香川でも3千戸の家が全半壊した1946年南海地震の大きな揺れで被災し出来た壁の割れ目だ。地震の怖さを忘れないようにという先人の思いで、過去に壁を塗りなおした時にもこの割れ目部分だけは塗るのを避けてそのままに残されている。